成田空港の現状と将来
成田空港の現状と将来
成田空港では、オープンスカイにより就航都市数の拡大や新たな航空会社の参入が進むとともに、本邦LCCの拠点化により国内線も大幅に拡大しました。
こうした中、空港周辺地域の皆様のご理解とご協力により、年間発着枠30万回の実現や離着陸制限(カーフュー)の弾力的運用の導入、さらには空港入場ゲートのノンストップ化等、成田空港の利便性は飛躍的に向上しました。
この結果、訪日外国人旅客数や国内線旅客数が大幅に増加することとなり、成田空港は我が国の観光立国にも大きく貢献しています。
今後、世界の航空市場の成長を牽引するのはアジアの旅客流動です。
このアジアの旅客流動の獲得競争は既に始まっており、貨物流動も含め、アジア主要空港や中東空港はアジアの成長を取り込み急成長しています。
こうした中、成田空港はアジア主要空港との熾烈な競争に既に巻き込まれており、また国内においても成田空港のシェアが低下している状況です。
アジア主要空港においては、順次大規模な施設整備がなされ、今後国際空港間における路線獲得競争がさらに激化することが見込まれています。
首都圏空港の将来需要予測
国の需要予測
(「交通政策審議会 航空分科会 基本政策部会」で2013年に提示された首都圏空港の需要予測)
首都圏空港の発着回数(国内線+国際線)は、上位・中位ケースでは2022年度、下位ケースでは2027年度に現在の計画処理能力を超過する見込み。(2032年度には78〜94万回と予測。)
成田空港の長期需要予測(四者協議会で2016年にNAAが提示した成田空港の需要予測)
国及びNAAの予測によれば、成田空港の発着回数は2020年代には年間30万回を超え、2030年代初頭から2040年代後半には年間50万回に達すると予測されます。
さらにNAAの需要予測によれば発着回数が年間50万回に到達する際には、年間旅客数7,500万人、年間貨物取扱量300万トンになる見込みです。(2015年度実績は、年間発着回数23.5万回、年間旅客数3,800万人、貨物取扱量200万トン)
更なる機能強化による効果について
成田空港の更なる機能強化により発着容量を拡大させ、経済発展著しいアジア諸国の成長を取り込んでいくことで、今後、成田空港では、旅客数や貨物量の大幅な増加が見込まれるとともに、空港周辺地域に、産業振興やインフラ整備、生活環境の向上など、様々な効果をもたらすことが期待されます。